【前編】1つの通貨ペアだけを見ない。私が「相関」に注目した理由

FX

前回の記事では、私が相場の方向を当てようとするトレードから、両建てを経て、相関を使ったトレードへたどり着くまでを書きました。

今回は、その「相関」について、もう少し詳しくお話ししてみたいと思います。

私が相関に注目した一番の理由は、2つの通貨ペアの差から利益を狙いたかったからではないんです。
為替相場が上がるか下がるかという、方向性のリスクをできるだけ抑えたかったからなんですよ。

そのうえで、私が重視するようになったのが「スワップポイント」でした。


そもそも、FXの「相関」って?

FXには、似た方向に動きやすい通貨ペアがあります。
たとえば、ドル円(USD/JPY)とカナダドル円(CAD/JPY)ですね。

どちらも「円」を相手にした通貨ペアなので、円が大きく売られる場面では両方とも上昇し、逆に円が大きく買われる場面では両方とも下落することがあります。
このように、2つの通貨ペアが似た方向に動く関係を「正の相関」と呼びます。

ただし、いつでも全く同じように動くわけではありません。
米ドルとカナダドルには、それぞれ異なる経済事情や金融政策があるからです。
そのため、値動きの方向が同じでも、上昇幅や下落幅が違ったり、片方だけが大きく動いたりすることもあります。

「似た動きをしやすいけれど、まったく同じではない」

これが、相関を利用するうえでとても大切なポイントになります。


私が抑えたかったのは、相場全体の上下による影響

たとえば、ドル円の「買い(ロング)」だけを持っているとしましょう。
円安になってドル円が上がれば利益になりますが、円高になってドル円が下がれば損失になってしまいますよね。
つまり、損益は「ドル円が上がるか・下がるか」に大きく左右されてしまいます。

そこで、ドル円のロングに、カナダドル円の「売り(ショート)」を組み合わせてみたらどうでしょうか。

  • ドル円のロング:上昇すると利益、下落すると損失
  • カナダドル円のショート:下落すると利益、上昇すると損失

もし両方の通貨ペアが似た動きをしてくれれば、一方の損失をもう一方の利益がある程度カバーしてくれる可能性があります。
円高になったとき、ドル円のロングには不利ですが、カナダドル円のショートには有利に働くことがあるんです。
反対に、円安になったときは、その逆になります。

私は、この組み合わせなら、一方向のポジションだけを持つよりも、相場全体の上下による影響を抑えられるのではないかと考えました。

もちろん、2つの通貨ペアがいつでも同じ幅で動くとは限りませんし、ロット数によっても損益のバランスは変わってきます。
相関する通貨ペアを組み合わせることは、あくまで「方向性リスクを抑えるための工夫」であって、リスクを完全になくす魔法の方法ではありません。


では、何を利益につなげようと考えたのか?

方向性リスクを抑えることを考えたとき、私が重視したのが「スワップポイント」です。

スワップポイントとは、通貨間の金利差などを反映して、ポジションを保有している間に受け払いが発生する仕組みのことです。
買いポジションではプラスでも、売りポジションではマイナスになることがあります。
金額や受け払いの条件は、通貨ペアやFX会社によって異なりますし、途中で変わることもあります。

そこで私が考えたのは、

「相関する通貨ペアを反対方向に持ち、為替変動の影響を抑えながら、組み合わせ全体でプラスのスワップを得られないだろうか?」

ということでした。

ここで重要なのは、「1つのポジションだけのスワップを見るのではない」ということです。
たとえば、ドル円のロングでプラスのスワップを受け取れても、カナダドル円のショートでそれ以上のマイナススワップが発生してしまえば、組み合わせ全体ではマイナスになってしまいます。
私が確認したいのは、あくまで「2つを合わせた結果」なんです。

ただし、スワップがプラスだからといって、利益が保証されるわけではありません。
為替の差損が、スワップの受取額を大きく上回ってしまうこともありますからね。
スワップポイント自体も日々変動するため、最初は有利に見えた組み合わせが、その後もずっと有利とは限りません。


(次回の記事に続きます。後編では、同じ通貨ペアの両建てとの違いや、具体的なリスク管理についてお話しします!)

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